インテリアに関連する資格って意外とたくさんあるんですが、その一つに「インテリアプランナー」があります。
インテリア業界では有名な資格なんですが、実際にどんな資格なのかよくわからない、という人も多いんじゃないでしょうか。
ココではインテリアプランナーというのが、どんな資格でどんな仕事に役立つのか、難易度など資格試験の内容、についてみていきます。
インテリアプランナーとはこんな資格!
インテリアプランナーは、公益財団法人「建築技術教育普及センター」が主催する民間資格の試験です。
インテリアのプランニングを認定する資格
住宅やオフィス、商業施設など、建物を作るときには見た目だけじゃなく、機能面や安全性、コストなどについて考える必要があります。
そんなインテリアを必要とする空間に対して、総合的にプランニング(計画だけじゃない)するために必要な能力を認定する資格になります。
かなり専門的な知識が必要
試験は
- 学科試験
- 設計製図試験
にわかれています。
学科試験
- インテリア計画
- インテリア装備
- インテリア施工
- インテリア法規
- 建築一般
設計製図試験
- 建築物における空間の使われ方
- 生活のイメージが判るようなインテリア設計
かなり専門的な内容を必要とし、インテリアだけじゃなく建築の知識も必要となります。
勉強時間としてはいろいろ言われてますが、1~2年必要、という意見もちらほら見かけます。
インテリアコーディネーターよりも建築士に近い
インテリアに関連する資格といえば、インテリアコーディネーターがあり、よく「どこが違うの?」という疑問も見かけます。
大ざっぱに書くと、
インテリアコーディネーター
インテリアエレメント(家具やカーテン、照明、床、壁などのインテリアを構成する要素)についての提案。
インテリアプランナー
建物全体に対して、企画から施工管理まですべてに関わる専門家。
上にも書きましたが、インテリアプランナーは建築士に近い仕事内容となります。
インテリアプランナーの資格が使えるのはこんな仕事!需要や役立つ業界
インテリアプランナーはインテリアに関してのあらゆる部分に関連し、
- 打ち合わせ
- 企画
- デザイン・設計
- コスト管理
- 施工管理
まで携わることになります。
(それらを分業する場合もあり)
資格があれば、様々な業界や業種で役立つ可能性を持っています。
- 住宅メーカー
- 建設会社
- デザイン事務所
- 設計事務所
- リフォーム業
など。
インテリアプランナーの資格は役に立たない?
インテリアプランナーは民間資格。
民間資格の場合、「取っても役に立たない!」という意見も多いんですが、インテリアプランナーはどうなんでしょう。
いろんな意見をまとめてみました。
この資格は役立つ!という意見
- インテリアコーディネーターと違い建物全体をプランニングできる
- 就職、転職でアピールできる
- 実務で信頼してもらえる
- 業界内ではインテリアコーディネーターよりも上位にみられる場合も
- 学科試験のみの合格でも「アソシエイト・インテリアプランナー」が付与
(制度が新しくなったメリットの1つ)
この資格は役立たない!という意見
- 建築士の資格を持っていれば必要ない
- 認知度が低い(インテリアコーディネーターと比べて)
- 資格だけでは実務をこなせない
建築士といえば国家資格。
2級であればインテリアプランナーと内容がかぶるうえに、認知度、信頼度は上になるので、建築士を持ってる人からいえば「不要な資格」という意見があるのは当然です。
ただ建築士の場合、学歴や実務経験などかなり厳しい受験資格があります。
満たしていないので、まずはインテリアプランナーから、という考え方もあります。
(受験資格は不要ですが、合格後の資格登録に条件があります)
「インテリアプランナー/建築技術教育普及センター」
ちなみにインテリアプランナーの試験は建築士2級よりも内容が大きく難しい、という意見もあるくらい、しっかりした資格試験となります。
(建築士の資格と同じ主催です)
資格はあくまで資格
実務に関して「役立たない」という意見がありますが、そもそもどんな資格でも、取得すれば仕事ができるなんてことはなく、そんな意見があるのは当然です。
(資格がないとその仕事ができない、という職業もありますが、それも同様でしょう)
ただ知識、技能の取得ややる気のアピールなとには十分役立ちます。
特にインテリアプランナーの場合、インテリア関連の民間資格としては、
- 資格検定を行っている団体の信頼性
- 資格取得の難しさ
などからいって、役立つ資格といえるんじゃないでしょうか。
インテリアプランナーの難易度
下に書いてる合格率から考えても、資格難易度は低いとはいえません。
見たままですが、特に設計製図試験が難しくなっています。
専門的な内容となるので、「独学では厳しい」という意見がいくつか見られました。
(もちろん独学可能という意見もありますが、まったくの未経験ではスクールに通った方がいいという人も)
設計製図試験の試験時間は6時間あるんですが、それを考えただけでも難易度の高さは予想がつくでしょう。
仕事に繋がりやすい資格ということもあり、受験者には大学や専門学校で学んだ人や、インテリア設計・施工会社で勤務している人なども多くなっています。
(参考・参照サイト:「2.試験合格者の主な属性/建築技術教育普及教育センター」)
ある程度専門的な知識を持っている人が受験している事が想像できる中で、この合格率を考えると受験者数は少ないんですが、しっかり勉強する必要があります。
インテリアプランナーの資格試験内容
合格率
- 学科試験:69.0%
- 設計製図試験:23.5%
- インテリアプランナー試験:23.5%
(令和元年度)
(参考・参照サイト:「インテリアプランナー試験データ/建築技術教育普及教育センター」)
受験資格
特になし
(2016年度より年齢制限が撤廃されました)
試験日
- 学科試験:6月
- 設計製図試験:11月
(平成30年度)
試験会場
札幌市・仙台市・東京都・名古屋市・京都府・大阪府・広島市・福岡市・沖縄県(学科のみ実施)
受験料
- 学科試験:9,720円
- 設計製図試験:16,200円
※各内容については、記載時点での情報となります。
必ず公式ホームページなどでご確認ください。
お問い合わせ先
公益財団法人 建築技術教育普及センター
〒102-0094
東京都千代田区紀尾井町3-6
TEL:03-6261-3310
インテリアプランナーについてのまとめ
インテリアを見た目だけじゃなく、機能やコストも考えてプランニングするための能力をはかる資格。
建物全体をプランニングするので、より専門的な知識が必要となり取得によって役立てられる場面は多いんじゃないでしょうか。
簡単な資格ではないけどインテリアに興味があるのなら、チャレンジしてみては?
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